ランニング・マラソンで起きやすいケガの話から具体的な症状の話が続いています。今回はスネの内側が痛くなるシンスプリントについて紹介をしていきます。
症状はスネ(下腿)の下1/3に痛みが出てきます。痛みはスネのの骨に沿ってあり、押すと痛みが増したり、走ったりしても痛みがでます。大半のものは脛骨過労性骨膜炎や脛骨内側ストレス症候群(MTSS)をさします。
原因は以前までオーバーユースによる骨膜の炎症で痛みが出ていると考えられていたが、最近では組織学的に骨膜の炎症はなく骨のストレス反応であると考えられてます。学術的な見解がやや変わっていくのかなと感じますが。痛みにつながる動作に変わりはありません。オーバーユースのひとつであり繰り返しの動作によることやストップ&ゴーが強い運動がきっかけになることがほとんどになります。
この症状で最も気をつけるべきことは痛み自体が鈍痛なのであまり気にしなかったり、我慢をしてしまえば運動を継続することは可能です。しかし、ダメージは蓄積されていくので状態はどんどん酷くなっていきます。その結果、疲労骨折に移行してしまうことも少なくありません。また、痛みを感じ出した時点で疲労骨折をしていることもあり得るので自己判断はしない方がいいと思います。
治療の基本的な考え方はオーバーユースが発端になっているので練習量を減らすもしくは中止することから始めます。安静期間を設けることによりダメージの蓄積を防ぎ、患部の回復する時間を作り出します。
リハビリは症状につながってしまったと考えられる要因に対して改善を求めていきます。筋肉の柔軟性の問題・フォームの問題・筋力の問題・環境の問題などあります。フィジカルな面についてはこの期間で改善をしていくことによって再発の防止になるはずです。
痛みを取り除くことと同時に再発させないための有意義な時間に変えることで結果としてパフォーマンスアップにつなげることも可能なので焦らずに痛みを取り除くことに専念しましょう。