前回は転倒などによって頭を打ってしまった場面に遭遇しやすい場面や対応の仕方について紹介をしました。頭を打ってケガをする事を頭部外傷と呼びます。
頭を打つ・ぶつけるなど頭にたんこぶを作ったことはほとんどの人があると思います。これも頭部外傷のひとつになり、放って置いても治っていきます。このイメージが強い為なのか一般の方は頭部外傷が危険と隣り合わせてという感覚は少ない人が多い印象です。過度に心配をする必要はありませんが、知識を頭にいれていきましょう。
頭部外傷の種類
□皮膚 皮下出血がありいわゆる「たんこぶ」と呼ばれる状態です。1〜2週間くらいで治ることが多いです。また、皮膚が裂けてしまうこともあり、傷の大きさにより縫う必要が出ていきます。
□骨折 脳を守っている頭蓋骨にひびが入ったり、陥没してしまう骨折まで幅広くあります。
□脳 脳自体に損傷が起きます。出血の出た部分により病名がつき、生命に関わってくる可能性が高くなります。
頭部外傷でポイントになる事は脳にダメージがあるかないかになります。これが重症度の目安になります。
軽症は脳にダメージを受けていないと判断した時
□皮下出血(たんこぶ)
□頭部切創 小さな傷は手で圧迫する血が止まります。5分圧迫しても止まらない時は医療機関で診てもらい場合にとっては縫ってもらうことになります。
□脳しんとう 一時的に意識レベルが変化したり放心状態になったり、意識が消失したりすることもあります。おおむね15分くらいで意識は戻ります。6時間以内に症状は治まるが医療機関を受診しておきましょう。
重症は脳にダメージを受けたと判断した時
□頭蓋骨骨折
□頭蓋内出血 頭蓋骨の内部で起こる出血。頭をぶつけてから数時間後〜数週間後に症状が出ることもある。生命の危険や後遺症を残すこともある
□脳挫傷 頭に強い衝撃が加わることで脳の形が崩れしまうこと。交通事故などで起きやすい。
□びまん性軸索損傷 脳神経の一部が損傷した状態、6時間以上持続する意識消失を起こす。乳児を強く揺さぶっておきるゆさぶらっれ子症候群があります。
このように頭に外力が加わった時は油断せず専門医に一度は診てもらいましょう。