前回は骨の変形が必ず痛みの原因にならないこと・骨の変形の特徴を紹介してきました。
今回は変形性関節症の具体的な疾患について考えていきます。
変形性関節症の好発部位は膝関節・股関節・指関節・頸椎・腰椎があげられます。
これだけを見ると全身のどの部位でも骨の変形が起きそうだなと感じるのではないでしょうか。もちろん、関節であればどの部位でも変形する可能性はありますが、部位事になりやすい特徴などはあります。
部位ごとに整理してみます。
□膝関節 膝に負担をかけやすい人やスポーツなどで半月板損傷・靭帯損傷を起こしたことのある人は比較的、変形性膝関節症になりやすいといわれています。症状は動き始めの痛み・こわばり感や階段昇降での痛み・膝の曲がりが悪くなる・腫れるなどがあります。
□股関節 変形性股関節症の約80%の人が発育性股関節形成不全の後遺症や股関節の形成不全が占めます。残りは加齢によることが多いとされています。症状は股関節の痛み、股関節を曲げる動作や歩行に支障を来たします。
□膝関節・股関節の両方に共通する部分で関節の隙間が無くなったり、日常生活に支障をきたすほどの機能障害が出てくると人工関節に置き換える手術が選択されたりします。
□指関節 指の変形で最も多いのが第一関節関節が変形してしまうへバーデン結節があります。高齢な人ほどなりやすい疾患になり、変形が進行している最中は痛みを伴いますが変形が止まると痛みほとんどの人がなくなります。痛みがなくなったとしても関節の形が変わってしまっているので動きが悪くなることもあります。明確な原因は解明されていませんが指をよく使う事で組織が破壊されて起きるといわれています。
□頸椎 変形性頚椎症と言い、加齢によって頸椎(首の骨)が変形をします。症状は首の痛みや肩こり・手足の運動麻痺・感覚障害が出現することがあります。また、症状がないケース・症状と関係ないケースも多くあります。
□腰椎 変形性腰椎症と言い、加齢によって腰椎(腰の骨)が変形をします。症状は腰の痛み・足のしびれや痛み・運動障害などがある。また、症状がないケース・症状と関係ないケースも多くあります。