前回はCRPS(複合性局所性疼痛症候群)について紹介しました。
今回は似たよう症状の線維筋痛症を紹介します。
名前は似ても似つかないのですが、激しい痛みがあるなど症状が似ていたりします。共通している事は、痛みなどの起因になるような出来事があったとしても、様々な検査を行っても異常がみられるような所見が見つからないことになります。この先、研究が進むことで原因が解明される日がくるかもしれませんが現段階では原因はわかりません。
ここからは線維筋痛症の知識を深めていきましょう。
線維筋痛症とは全身に色々な症状があります。関節や筋肉・腱などに三ヶ月以上激しい痛みが出現し、広範囲に出る事もあれば、一部のみに出る事もあります。また、リウマチに似たようなこわばりが出る事があります。
直接、いのちに関わる疾患ではありませんが、長期にわたる慢性的な痛みから抑うつ状態や不眠などを引き起こすことがあります。
その他の症状は以下のものもあります。
□口や目の渇き
□手指の腫れ
□下痢や便秘
□嚥下障害
などになります。
診断基準は線維筋痛症の条件に当てはまるかということになります。
□WPI(広範囲疼痛指数)体の19カ所のうち最近一週間に痛んだ場所を点数化したもので目安は日常生活に支障があるかになります。SS(症候重症度)痛み以外の症状を「疲労感」「起きた時の不快感」「認知症状」の3項目を0〜3で点数化します。また痛みの41項目も点数化して合計がSSの評価になります。
□症状が三ヶ月以上続く
□他の疾患が認められない
生活を行う為に大切になることはQOLの質(生活の質)を落とさないように症状と上手く付き合っていくことになります。まさに慢性痛の治療の考え方になってきます。
まだ、世間には認知度の低い疾患なので理解を得られにくいのが現状です。孤立させないために「NPO法人線維筋痛症友の会」があります。