腰椎椎間板ヘルニアの保存療法と手術療法

腰痛で悩んでいる人は国内に数多くいますが、原因はいろいろとあるのでつらさを改善する方法が

すべて同じわけではありません。

改善方法を大きく分けると保存療法と手術療法になります。

ここから先は腰椎椎間板ヘルニアによって起きている痛みについて保存療法と手術療法の選択の基準の話を進めていきます。

基本的な手順は保存療法から始めて症状の改善や増悪の度合いによって、手術療法をすすめられることがベースにあります。

実際は患者が手術を希望しない場合や、高齢者、併存疾患(糖尿病、心疾患など)がある場合、

手術のリスクが高いと判断される場合は、保存療法が優先されます。

また、妊娠中や手術に対する心理的抵抗がある場合も保存療法が選ばれます。

しかし、保存療法で十分な改善が見られない場合や、特定の重篤な症状がある場合に検討されます。

この時の判断基準になる項目は

□進行性の筋力低下 特に、足の筋力低下(足関節背屈筋力低下など)が進行性で、日常生活や歩行に明らかな影響を及ぼす場合、手術が検討されます。これは神経根圧迫が進行している可能性を示唆します。

□馬尾症候群 膀胱直腸障害(尿失禁、便失禁、会陰部の感覚異常)や重度の両下肢の麻痺が現れた場合、緊急手術が必要です。馬尾症候群はヘルニアによる脊髄馬尾の圧迫が原因で、放置すると不可逆的な神経障害を招くため、早期の手術(通常48時間以内)が推奨されます。

□保存療法の効果不十分 保存療法を6週間から3ヶ月程度行っても、痛みやシビレが強く、生活の質(QOL)が著しく低下している場合、手術が考慮されます。特に、仕事や日常生活が困難で、薬物療法やブロック注射で十分な効果が得られない場合、患者と医師で手術のメリットとリスクを検討されます。

あとは保存療法と手術療法のメリット・デメリット

□保存療法のメリット 侵襲性が低く、リスクが少ない。自然治癒の可能性がある。コストも手術に比べ低い。

□保存療法のデメリット 改善に時間がかかる場合があり、症状が長引く可能性がある。効果が不十分な場合も。

□手術療法のメリット 重度の症状や緊急性の高い症例で迅速な改善が期待できる。QOLの早期回復が可能。

□手術療法のデメリット 手術リスク(感染、出血、神経損傷など)や再発の可能性(約5-10%)。術後のリハビリが必要です。

 

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  1. 2025.07.10

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