筋肉に痛みを感じて体を動かすと痛みが強くなり時に筋肉が炎症を起こしているから痛いと説明を受けたことがある人は少なくないと思います。
このような事も関係しているのか。
炎症を起こしていると痛みがあるということは広く知れ渡っています。
しかし、それ以外の事を知っている人は少ないと思うので、炎症について解説をしていきます。
炎症は、身体が有害な刺激を取り除き、修復プロセスを開始するために起こる生物学的反応になります。
□保護 損傷部位を保護し、さらなる損傷を防ぐ。
□除去 細菌、ウイルス、損傷した細胞などの有害物質を取り除く。
□修復 組織の修復や再生を促す。
炎症で痛みを感じている時に、体はこのような事をしています。
炎症にも急性と慢性があります。
通常急性炎症が関与します。これは短期間(数日から1週間程度)で起こり、適切に対処すれば自然に治癒することが多いです。
急性は寝違えやギックリ腰などで、慢性は自己免疫疾患(関節リウマチや全身エリテマトーデスなど)や動脈硬化などになります。
炎症のメカニズム(体で起きていること)
□血管の反応 損傷部位で血管が拡張し、血流が増加。これにより酸素や栄養素が供給され、免疫細胞(白血球など)が集まりやすくなる。
□化学物質の放出 ヒスタミン、プロスタグランジン、サイトカインなどの化学物質が放出され、炎症反応を増幅。痛みや腫れを引き起こす。
□免疫細胞の動員 好中球やマクロファージが損傷部位に集まり、壊れた細胞や異物を除去。
□組織修復 炎症が収まると、線維芽細胞などが新しい組織を作り、修復を進める。
炎症の症状
□発赤 血流増加により患部が赤くなる。
□腫脹 血管から水分や免疫細胞が漏れ出し、患部が腫れる。
□熱感 血流増加や代謝の活発化で患部が温かくなる。
□疼痛 化学物質(プロスタグランジンなど)が神経を刺激し、痛みを引き起こす。
□機能障害 痛みや腫れにより、患部の動きが制限される。
これらを「炎症の5徴候」と呼んだりします。