頭をぶつけてコブを作ったという経験が自分自身や身近な人にあったりしませんか。
そのような事があった時にコブができれば大丈夫なんて話を聞いたことはありませんか。
しかし、頭に衝撃が加わるって大変なことです。
頭をぶつけてしまった時に起こり得ることを知っておきましょう。
頭に衝撃を受けることを頭部外傷といいます。
頭部外傷とは、頭部に外部から物理的な力が加わることで生じる損傷で、
軽度から重篤なものまで幅広い影響を及ぼす可能性があります。
日常生活での転倒やスポーツ、交通事故、暴力などさまざまな原因で発生し、脳や頭蓋骨、頭皮などに損傷を与えます。
頭部外傷は大きく「開放性頭部外傷」と「閉鎖性頭部外傷」に分けられます。
□開放性頭部外傷 頭蓋骨が骨折し、脳が外部に露出する状態。頭皮の裂傷や頭蓋骨骨折を伴う場合が多く、感染症のリスクが高い。
□閉鎖性頭部外傷 頭蓋骨が無傷で、脳が直接露出しないもの。脳震盪や脳挫傷、頭蓋内出血(硬膜外血腫、硬膜下血腫、脳内出血など)が含まれる。
特に閉鎖性頭部外傷は外見上軽症に見えても、内部で重大な損傷が進行している可能性があり、注意が必要です。
頭部外傷の危険性
脳への直接的ダメージ 脳は非常にデリケートな器官であり、衝撃による挫傷や腫脹(むくみ)が起きると、神経細胞が不可逆的に損傷を受けることがあります。これにより、運動機能、認知機能、感覚機能が障害される可能性があります。
頭蓋内出血 頭部外傷による頭蓋内出血は、硬膜外血腫、硬膜下血腫、くも膜下出血、脳内出血など多様な形で発生します。これらは脳を圧迫し、急速に症状が悪化するリスクがあります。特に硬膜外血腫は、受傷後数時間で意識が急激に悪化する「ルーシッドインターバル」が特徴で、緊急手術が必要な場合があります。
二次的損傷 頭部外傷後の脳の腫脹や酸素不足、低血圧などが原因で、二次的な脳損傷が発生することがあります。適切な初期対応が遅れると、これらの二次的損傷が重症化を加速させます。
長期的な影響 軽度の頭部外傷でも、繰り返し受傷することで「慢性外傷性脳症(CTE)」を引き起こすリスクがあります。これは認知症やうつ病、行動異常などを引き起こす進行性の脳疾患で、特にコンタクトスポーツ選手に多く見られます。また、脳震盪後の症状が持続する「脳震盪後症候群」も、日常生活に大きな影響を与えます。
このような事が起きるかもしれません。